福島県は、北は宮城・山形、西は新潟、南は群馬・栃木・茨城に接し、東北地方の南部に位置する県である。平均高度は574m、最高地点は尾瀬国立公園内にある東北地方最高峰の燧ヶ岳（ひうちがたけ）の2,356mである。

気候の特徴としては、奥羽山脈と阿武隈高地の二つの山系が存在するため東西で特徴が大きく異なり、西から順に「会津」と「中通り」、阿武隈高地の東側の「浜通り」の三地域に分けた際、会津は日本海側の気候、浜通りは太平洋側の気候、中通りはその中間的気候である。年間の平均気温は13.3℃と全国で8番目に低く、年間日照時間は1,889時間で全国27位、年間降雨量は全国で11番目に少ない1,366mmである。

県庁所在地は福島市。
人口は約190万人で、うち25歳以上のサイクリング人口は95,000人と、25歳以上人口100人あたりの数は全国15位である。

1.福島県の競輪場

いわき市にはいわき平競輪場競輪場がある。施設所有および主催はいわき市で、競技実施はJKA東日本地区本部北日本競技部、販売サービスはチャリロトである。

2.福島県出身の選手

競輪場があるため福島県出身の競輪選手は数多い。
郡山出身の我妻広一、いわき市出身の飯野祐太・金成和幸・金古将人・鈴木謙太郎・山崎芳仁、白河市出身の岡部芳幸・金澤竜二・佐々木雄一・伏見俊昭（アテネオリンピック銀メダリスト）・班目秀雄（アテネオリンピック自転車競技コーチ）、鮫川村出身の遠藤貴人、泉崎村出身の木野内高、石川郡出身の桐生卓也、平田村出身の榊枝輝文、塙町出身の佐藤慎太郎、須賀川市出身の成田和也、会津若松市出身の新田祐大、表郷村出身の沼田弥一、鏡石町出身の町島洋一（1976年モントリオールオリンピック 日本代表）、双葉町出身の渡邉一成（2016年 リオデジャネイロオリンピック 日本代表）などがいる。

また、自転車競技の選手も多く、会津若松市の阿部和香子（1984年ロサンゼルスオリンピック代表）、古殿町の窪木一茂（2016年 リオデジャネイロオリンピック 日本代表）などもそうである。

3.福島県の自転車道・サイクリングコース

福島県における大規模サイクリングロードは、須賀川市前田～郡山市日和田を結ぶ全長32kmの「みちのく自転車道」、東白川郡矢祭町～棚倉町大字棚倉を結ぶ全長23kmの「久慈川サイクリングロード」、会津若松市大戸町～熱塩加納村大字熱塩を結ぶ全長49.9kmの「大川喜多方自転車道（別名「会津若松熱塩温泉自転車道」「会津浪漫輪道」）」などがある。

その他、猪苗代湖の湖岸沿いサイクルロード「猪苗代湖畔サイクリングロード」、福島市街地東部を流れる阿武隈川の堤防両岸に整備された総延長約21kmの自転車専用道路「阿武隈川サイクリングロード」、羽鳥湖畔の美しく豊かな自然の中を走る「羽鳥湖畔サイクリングロード」なども人気のサイクリングコースである。

4.福島県の自転車イベント

福島県では160kmを8時間以内に走るセンチュリーライドは開催されていないものの、エイドステーションにて三春の名産品が味わえる「三春の郷　エイド＆サイクリング」、東日本大震災被災地復興支援のため2012年に始まったサイクルエイドジャパン「郡山ツール・ド・猪苗代湖」、距離約60km・累計獲得標高1100ｍ・最大標高差700mの「会津磐梯宝の山ファンライド」、下郷会津本郷線（通称「大内宿こぶしライン」）の13.5km・高低差６００mのコースでロードレーサーとマウンテンバイクの両部門に分かれて行われる「時空（とき）の路（みち）ヒルクライムin会津」、約1,000ｍの道路標高差がある磐梯町の「会津磐梯 宝の山ファンライド」など、自転車のイベントは非常に充実している。

5.福島県のヒルクライム

福島県には挑戦すべきヒルクライムが4つある。

裏磐梯ヒルクライム（耶麻郡・山形県米沢市）、三島町経由の大辺峠（大沼郡）、昭和村経由大辺峠（大沼郡）、西ルートの駒止峠（南会津群）、時空の路ヒルクライム（大沼郡）である。