栃木県は、北は福島、東南は茨城、南は埼玉、南西は群馬に接し、東京から60~160km圏内の関東地方北部に位置する内陸県である。平均高度は450m、最高地点は栃木県日光市と群馬県利根郡片品村の境界にある日光白根山(にっこうしらねさん)の2,578mである。
気候の特徴は、全般的に夏は多雨多湿、冬は少雨乾燥であるが、山間部では冬は降雪、平地部では冬の乾燥と夏の雷も特筆すべき特徴である。年間の平均気温は茨城県と同じく14.2℃と全国で10番目に低く、年間日照時間は全国で9番目に長い2,180時間、年間降雨量は全国で18番目に多い1,764mmである。
県庁所在地は宇都宮市。
人口は約195万人で、うち25歳以上のサイクリング人口は112,000人と、25歳以上人口100人あたりの数は茨城県に次ぐ全国10位である。
1.栃木県の競輪場
宇都宮市には宇都宮競輪場がある。施設所有および主催は宇都宮市で、競技実施はJKA東日本地区本部関東支部。車券販売のウェブサイトはKドリームスで、電話投票における競輪場コードは24#である。
2.栃木県出身の選手
栃木県出身の競輪選手には、日光市の荒牧聖未(元女子アイスホッケー日本代表選手)や羽石国臣(元スピードスケート選手)、小山市の飯嶋則之・神山雄一郎、真岡市の竹野暢勇(日本名輪会会員)などがいる。
また、廣瀬佳正や針谷千紗子らは栃木県出身のロードレース選手である。
3.栃木県の実業団
栃木県には全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)に登録し、2018年Jプロツアーに参加しているチームが3つある。
一つは、宇都宮市を本拠地とする自転車ロードレースのプロチーム「宇都宮ブリッツェン」である。「ブリッツェン(BLITZEN)」はドイツ語で「稲妻が輝く」という意味で、「雷都宇都宮」に因んでいる。創設年は2009年、種目はロードレースおよびシクロクロス、格付けはUCIコンチネンタルチーム、運営はサイクルスポーツマネージメント株式会社。レース活動のほかスポーツ教育活動にも積極的で、園児から高校生までを対象とした自転車安全教室などを展開している。
二つ目は、那須郡那須町を中心とする観光地那須を本拠地とする自転車ロードレースのプロチーム「那須ブラーゼン」である。「ブラーゼン」はドイツ語で「風が吹く」を意味し、「那須地域にサイクルスポーツの風を吹き込みたい」との願いが込められている。創設は2012年、種目はロードレース、格付けはUCIコンチネンタルチーム、自転車はBOMA (ASK TRADING)。2014年に放送されたNHKドラマ「ライドライドライド」のモデルでもある。
三つ目は、栃木県芳賀郡芳賀町が拠点の「Honda 栃木」である。1991年に本田技術研究所栃木研究所自転車部として発足し、2009年からJBCFに挑戦開始。さらに2014年にはJエリートツアー総合優勝と個人総合優勝を違成すると、翌2015年からはJプロツアーに参加している。栃木県にゆかりのあるフルタイムワーカーで構成されており、チームコンセプトに「アマチュア選手にJプロツアーで走る環境を提供 プロとアマチュアの橋渡し役」を掲げている。
4.栃木県の自転車道・サイクリングコース
栃木県における大規模サイクリングロードは、真岡市大道泉~宇都宮市柳田町を結ぶ総延長24.6kmの「鬼怒川サイクリングロード(別名「鬼怒川自転車道」)」、下都賀郡野木町~下都賀郡壬生町を結ぶ総延長26.1kmの「黒川思川サイクリングロード(別名「渡良瀬遊水地壬生自転車道」)」、群馬県桐生市錦町~栃木県栃木市藤岡町藤岡を結ぶ総延長38.2kmの「渡良瀬川サイクリングロード(別名「桐生足利藤岡自転車道」)」などがある。
5.栃木県の自転車イベント
栃木県では160kmを8時間以内に走るセンチュリーライドは開催されていないものの、日光手打ちそばが食べられる「TOUR・DE・NIKKO」、八方ヶ原の観光道路を利用した全長13.4km・平均斜度7.1%・標高差950mを上る「やいた八方ヶ原ヒルクライムレース」、全長107km・獲得標高約2,000kmのヒルクライム「那須高原ロングライド」、ロードレースの聖地古賀志や鬼怒川沿いなどの宇都宮を舞台にしたロングライド大会「うつのみやサイクルピクニック」、国際的な自転車競技大会「ツール・ド・とちぎ」など、様々な自転車のイベントが開催されている。
6.栃木県のヒルクライム
栃木県には挑戦すべきヒルクライムが3つある。
第二いろはのいろは坂(日光市)、那須岳ヒルクライム(那須郡)、やいた八方ヶ原ヒルクライム(矢板市)である。