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まずはフィッティング!ロードバイクの最適ポジション

まずはフィッティング!ロードバイクの最適ポジション

ロードバイクで快適に、速く、そして遠くまで走るために欠かせないこと。それは自分の体に自転車が最適な状態に調整されているかどうかです。つまりポジション出し「フィッティング」です。

自転車は基本的に「ペダリング」「バイクコントロール」「ライディングフォーム」の3つの要素で結果が変わります。しかし、その3つをいくら練習して改善しても、正しくフィッティングされていないロードバイクでは思うような結果は期待できません。

そこでこの記事では、正しくフィッティングを行うための考え方と、実際にどうすべきかを紹介・解説します。

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───────────目次───────────

1.フィッティングとは

自転車は人間の力で最も速く、遠くまで走れる乗り物です。しかし、ロードバイクは一般の自転車とは異なり、深い前傾姿勢が特徴です。それは自分の出力を最大限発揮するためなのですが、もし自転車が自分のサイズに合っていない、あるいは最適なポジションで乗れていないなら、その効果はまるで期待できません。せっかくのロードバイクが宝の持ち腐れになってしまいます。

ロードバイクの機能を最大化する。

それがフィッティングの目的です。
そして、自転車に接している部分は手・お尻・足裏のたったの3か所ですから、その位置関係を調整することが「フィッティング」です。

具体的には、両腕・両脚・胴体の長さ、およびそれらの柔軟性、さらに関節の可動域などを総合的に判断しながら、サドルとハンドルの前後・高低位置を調整すること。それがフィッティングです。

2.フィッティングにおける3つの常識

2-1.フィッティングに公式はない

フィッティングとは、自分の身体に自転車を合わせる行為です。ですから、腕や脚の長さにより最適なポジションは計算で割り出せます。

が、ロードバイクは筋力や柔軟性、ライディングの目的や目標、経験や年齢など、数値化できない部分も大きく影響します。つまり、フィッティングに公式は存在しない、ということです。ですから、フィッティングの基本を知ることは重要ですが、最終的には自分の感覚で行うことになります。

2-2.バイクに身体を合わせるな

高級なバイクになればなるほど、中級者でもバイクに自分を合わせようとします。しかし、それは誤りです。正しいフィッティングは自分の身体にバイクを合わせる行為です。

サイクリングはペダリングという単純動作を繰り返す運動です。確かに膝に体重の何倍もの負荷が掛かるランニングよりは身体に優しいスポーツですが、2時間のライディングではペダリングは10,000回転にも及びます。負担の少ない関節の動きや筋肉の収縮範囲で、局部的な痛みや関節・筋肉の違和感を防ぐためにも、必ず「自分の身体にバイクをあわせる」ことを徹底しましょう。

2-3.ポジションはペダリングしながら決めるもの

腕や脚、胴体の長さは日々変わるものではありません。しかし、ロードバイクに乗りつづけていると、股関節や肩甲骨などの可動域が広がり、柔軟性が高まります。柔軟性が高まれば、おのずと適切なポジションは変わってきます。

また、多くの入門者は、最初は安全性を重視したポジションでセッティングしますが(一般的には、停止した際に脚が地面につきやすいようサドルを低くしたり、ブレーキをかけやすくするために前傾姿勢は浅めにします)、慣れてきたらサドルを高くしてより前傾姿勢は深めるべきです。

ロードバイクは自分の身体に合わせるものです。しかし、「自分の身体」とは見た目だけを意味するものではありません。経験により身につく筋力や柔軟性も「自分の身体」に含まれます。

アーレンキー(六角レンチ)一本あれば、ハンドルやサドルのポジションは簡単に調整できます。ぜひペダリングしながら、自分に最適なポジションへと調整し続けてください。

3.ポジション調整のタイミング

3-1.購入時のポジションで乗り続けない

車のエンジンオイルは走行距離により交換時期の目安がありますが、ロードバイクにおけるポジション調整のタイミングは走行距離に依存しません。もしあなたが入門者なら、一番最初にポジションを調整する時期は「安全に乗ることができるとの自信が生まれた時」です。

おそらく、ロードバイクを初めて購入した時は、フィッティングは店員がしてくれたと思います。

しかし、店舗スタッフによるフィッティングは、あくまで「安全第一」です。「速く」を最重要視していません。さらに言ってしまえば、深い前傾姿勢の方が身体に負担はかからないにも関わらず、いつまでも安全性を重視してハンドルが高いままでは、手のひらに圧力がかかりすぎて痛みを覚えたりします。また、サドルも低いままでは肩の位置が相対的に高くなりすぎるため肩がこりやすくなってしまう傾向にあります。

自分の身体に最適なポジションとは、自分の能力に最適なポジションと同意義です。決して購入した時のまま乗り続けることは避けましょう。

3-2.違和感を覚えた時にすべきこと

ロードバイクに乗っていて違和感や痛みを覚えると、多くのサイクリストはパーツが自分に適切でないと感じ、そのパーツを買い換えようとします。しかし実際は(特に入門者は)乗り方に変なクセがついているケースがほとんどです。まずは正しく乗れているかどうかをチェックしましょう。

それでも解決できない場合は、ポジションを疑うべきです。例えば、ペダリング中にお尻がサドルの前側へ移動しがちなケースでは、サドル位置が高すぎるか、またはハンドル位置が低すぎることが考えられます。安易にサドルを買い求めようとするのではなく、フィッティングの不備を疑いましょう。

特に座り方が基本に充実でなくなるケースは珍しくありません。

サドルは後ろ側の広い部分にお尻を乗せ、前側の細長い部分はサポート的な役割を担います。広い面にお尻が接し、骨盤下部の坐骨が無理な角度であたらないように座っていますか。また、お尻がサドルの中央ではなく、左右に偏っていませんか。座り方が正しくないと、全てのポジションに違和感を覚えます。何かおかしい。そう思った時は座り方を確認してみるといいでしょう。

4.サドル位置を調整する方法

ロードバイクのポジションは、「サドル」「ハンドル」「ペダル」の三点の位置で決定されます。しかし、ペダルの位置は最初から決まっていますから、調整するのはサドルとハンドルの位置ということになります。

調整する順番は、サドルの位置を決定し、次にハンドルの位置を調整するのが一般的です。「ペダルとサドルの位置関係」を決め、「サドルとハンドルの位置関係」を調整します。

4-1.目安は「股下x0.8」

サドルの位置は「高さ」「傾き」「前後」で決定されますが、まずは「高さ」を調整します。そして、高さの目安は「股下の長さx0.8」が基本です。股下が80cmならサドル位置は64cmです。

股下の測り方にはいくつかありますが、最も簡単かつ正確に測定したいなら、CD1枚とメジャーを用意します。そして、CDを股の間にはさみ、壁と背中が平行になるように背筋を伸ばし、CDが壁に垂直に当たるように固定します。この時のCDの上側の部分から地面までの距離が股下の長さです。

ただし、「股下x0.8」はあくまで目安です。

サドルの材質によって沈み込みがあれば誤差が生まれます。シューズのソール厚みによっても変わります。スタックハイトも考慮すべきです。スタックハイトとは、BB(ボトムブラケット)からヘッドチューブ上端までの高さです。こうした要素も見越さないと適切なサドル高は導けません。

とは言え、基本は「股下x0.8」です。これを基準に自分の身体へのさらなる最適化を図りましょう。感覚的には、両足が上死点(ペダル位置12時)の時に詰まる感じがせず、下死点(ペダル位置6時)で股関節やひざ関節など足の関節が伸びきっていない感覚です。

しばしば、乗り慣れれば慣れるほど、前傾姿勢を深めて格好良く見せるため、サドル位置を必要以上に高くするサイクリストを見かけます。しかし、サドル位置が高すぎると、ペダルが上死点に達した際はスムーズに感じますが、下死点ではひざが伸びすぎてしまいます。下死点に脚が届きづらいと、それを補正するためにお尻をサドル前側に移動させて下死点に脚を到達させやすくしたり、あるいは骨盤を回すという間違ったペダリングになってしまいます。ペダリングは骨盤を固定した状態で行うのが基本です。このような症状を自覚したら、まずはサドルを下げましょう。

一方、サドルが低すぎると、上死点で膝を外に逃すガニ股ペダリングになりがちです。これでは力のロスが激しく、身体に無駄な負荷をかけるだけでなく、必要以上に下死点での踏み込みが強まって膝を壊す原因になります。こうした症状を自覚したらサドルを上げてみましょう。

サドル高の調整法は人それぞれですが、オススメの方法を以下に紹介します。入門者は自分流の調整法が見つかるまでは参考にしてください。

〈ステップ1〉ペダルを下死点に設定する。
〈ステップ2〉かかとをペダルに乗せる。
〈ステップ3〉ペダルにかかとがギリギリの状態にする。(この位置がペダル高の一番低い位置)
〈ステップ4〉サドル高を2mmずつ上げ、ペダリングしやすい位置を探る。

4-2.サドルの前後位置

UCI(Union Cycliste Internationale;国際自転車競技連合)は以下のように定めています。

サドルの先端部が、ボトム・ブラケットの中心を通る垂線より少なくとも5cm後方に位置しなければならない。この制限は、トラックの短距離種目(フライング 200m タイムトライアル、フライング・ラップ、スプリント、チーム・スプリント、ケイリン、500mあるいは1kmタイムトライアル)の競技者の自転車には適用しない。しかしながら、いかなる場合も、サドルの先端部はボトム・ブラケットを通る垂線より前に出てはならない。
*UCI技術規則の明確化ガイドより引用

まずはこの規則が前提です。この中で調整することになるのですが、一般的なサドルの前後位置の出し方は「クランクを3時にした時、ひざの皿とペダル軸を結ぶ線が地面と垂直になるようにする」方法です。

しかし、これもあくまで基準です。上記方法で導き出した位置を基準に、自分がペダリングしやすい位置を探しましょう。

時折極端にサドルを前に出しているサイクリストを見かけます。パワーや持久力、高いペダリングスキルがあれば問題はありませんが、一般的にはサドルを前へ出しすぎると、上死点でペダルに体重を乗せやすくなる分、下死点でペダルを踏み切ってしまいパワーロスにつながります。自分の身体に最適な位置を見つけましょう。

4-3.サドルの傾き

UCIはサドルの傾きについて以下のように定めています。

サドルの前後部の最高点を通る平面は水平でなければならない。サドル自体の長さは最短24cm、最長30cmとする。

UCI技術規則の明確化ガイドより引用

上記規定もありますが、極端に前方を下げていては、走行中にお尻が前方に崩れやすくなります。反対に前方が上がっていては前傾姿勢が取りづらくなり、局部にも痛みが出やすくなります。

サドルは基本的に平行に取り付けましょう。

5.ハンドル位置を調整する方法

正しいサドル位置が決まったら、次に調整するのはハンドル位置です。正しいハンドルの位置は、ブラケットと下ハンドルの両方がしっかりと握れる位置が基本です。この基本を前提に、どのようにハンドル位置を調整するのかを紹介します。

5-1.ハンドル位置を決める握り方

ロードバイクのハンドルを持つ位置は、大きく分けて3つあります。
「ブラケット」「上ハンドル」「下ハンドル」の3つです。

「ブラケット」はロードバイクの基本であり、最も使うポジションです。
「上ハンドル」を握れば体勢は最も起きる状態になり、呼吸がしやすいメリットがあります。
「下ハンドル」を握れば最も前傾姿勢が強くなり、空気抵抗を最も小さくできます。

つまり、ロードバイク走行中はブラケットを握っていることがほとんどですから、ブラケットの握りを優先したフィッティングが基準だと思われがちです。が、それは間違いです。

ロードバイクにおけるハンドルのフィッティングは、下ハンドル優先で調整しましょう。

ドロップハンドルのメリットは、ブラケットから下ハンドルまで、色々な部分を握って姿勢を変えることが可能な点です。しかし、下ハンドルが持ちづらいセッティングでは、下り坂でのブレーキングに支障がでます。そのため、安全面から考えて、セッティングは下ハンドルを優先して行いましょう。

下ハンドルを握るとブレーキレバーの先端に人差し指と中指がかかり、テコの原理により小さな握力で制動力が得られます。一方、ブラケットを握っていては、ブレーキレバーの根元近くを指先で引くことになります。そのため、テコの原理が働きづらくなります。

5-2.ハンドルの高さの調整法

ハンドルの形状は、大きく分けて「シャロー」「アナトミック」「アナトミックシャロー」の3つに分類できます。

シャローは最も古くからあるドロップハンドルの基本形状です。「丸ハン」とも呼ばれています。ドロップ部分が深くあるため、深い前傾姿勢をとれる点が特徴です。

アナトミックはドロップ部の一部が直線になっているドロップハンドルです。直線であるため持ちやすく踏ん張りやすいメリットがありますが、コントロールレバーまでの距離が遠くなってしまい、手が小さい人や指が短い人はブレーキがかけづらくなるデメリットがあります。

アナトミックシャローはリーチ幅とドロップ幅が短いドロップハンドルです。「コンパクトハンドル」とも呼ばれています。リーチ幅とドロップ幅が短いためポジション変化が少なく、入門者向けのドロップハンドルです。

細かく分類すれば他にも数多くありますが、いずれにせよ、まずは下ハンドルが握りやすい角度を探します。それから、「ハンドルの高さ」と「サドルからハンドルまでの距離」を調整します。

下ハンドルの最適な位置は、腕が伸び気味に感じても過度な力みがハンドルに加わらないことです。次にブラケットの握り位置を調整するのですが、ブラケットの最適な位置は手のひらに過度な圧迫がかからず、腕にも負担なくブレーキレバーが引きやすい位置です。

初心者はまず、サドルとシフトレバーの高さを同じにし、それから徐々にハンドルを下げて前傾姿勢のポジションへ調整しましょう。また、ステムは胸と腕の角度を90度に合わせるのが基本ですが、フィッティングは自分の身体にバイクを合わせることが重要です。90度を基準に自分に最適なポジションを探りましょう。

時折深い前傾姿勢を意識しすぎて、ハンドル位置を極端に低くしているサイクリストを見かけます。しかし、低すぎるハンドルは腰の位置がサドル前方に崩れやすくなり、フォームが下方へ崩れやすくなります。そして、それを補正しようとハンドルを腕で押すように状態を支えがちになり、結果、手のひらや腕、肩を痛めてしまう原因になります。見た目にこだわりすぎず、自分に最適なポジションへの調整を心がけましょう。

6.クランクの長さ

クランクの長さは何種類もあり、その刻み幅は2.5mmが一般的です。クランクの裏側に刻まれている「170mm」などがそれです。

クランク長の目安は、「身長の10分の1」です。身長が170cmなら、推奨クランク長は170mmです。実際、52サイズの男性用完成車では、標準装備されているクランクは170mmが一般的です。しかし、「クランク長は身長の10分の1」もあくまで目安です。この数値に縛られすぎる必要はありません。

クランクは長いほどテコの原理が働きやすくなります。クランクが長ければ長い分、大きなトルクをかけやすくなるので駆動力を伝える点では有利です。しかし、上死点と下死点の距離が長くなるため、ペダリングで脚をより大きく上下する必要が出てきます。2.5mm長くなれば総体的に5mm余分に脚を上げ下げしなければなりません。

一方、クランクが短いほど半径は小さくなりますから、ケイデンスは高く保ちやすくなります。

クランクは長い方が格好いいということで、中級者クラスからは長いものを好みがちです。しかし、クランクの長さによるメリット・デメリットを把握し、あくまでペダリングしやすいものを選びましょう。

ペダリングは仮に1分間に90回転すると、1時間で5,400回転、4時間なら21,600回転します。脚の上下移動した距離に換算すると、クランクを2.5mm長くしたときの差は100m以上になります。確かにクランクは長い方がテコの原理が働きスピードアップには有利ですが、逆に脚の上下運動が大きくなる分、大抵は疲労するデメリットがメリットを上回ることは覚えておきましょう。

なお、クランクを長くすればその分サドルの高さは調整する必要があります。サドルを調整すればハンドルも調整しなければなりません。

すべては連動していることを踏まえ、ポジションを調整しましょう。

7.まとめ

ロードバイクのポジションは「サドル」「ハンドル」「ペダル」の三点の位置で決定されますが、ペダルの位置は最初から決まっています。そのため、調整するのはサドルとハンドルの位置です。

調整する順番は、まずはサドル、次にハンドルです。「ペダルとサドルの位置関係」を決め、「サドルとハンドルの位置関係」を調整します。

サドルの調整は、まずは高さを調整し、前後を整えて傾きをチェックします。
サドルの最適な高さは、「股下x0.8」です。それを目安に、

①ペダルを下死点に設定する。
②かかとをペダルに乗せる。
③ペダルにかかとがギリギリの状態にする。(この位置がペダル高の一番低い位置)
④サドル高を2mmずつ上げ、ペダリングしやすい位置を探る。
の過程で調整しましょう。

サドルの位置が決定できたら、次はハンドルです。

ロードバイクではブラケットを最も使用するため、ハンドルの高さはブラケットの握りやすさで決めがちです。しかし、それは誤りです。下ハン基準で考えましょう。ブレーキングなど、安全面を考慮すれば絶対です。

また、中級者以上になると長いクランクのロードバイクに憧れがちですが、クランクを長くすることにはメリット・デメリットが伴います。クランクは長いほどテコの原理が働きやすくなり、大きなパワーを発揮します。しかしその分、ペダリングで脚をより大きく上下する必要が発生し、疲労はたまりやすくなります。こうしたポイントを把握した上で、クランクの長さは調整しましょう。ちなみに、クランクを長くすればサドルは高くなり、それに連動してハンドルも再調整が必要になることは覚えておきましょう。

このように、ロードバイクにおけるフィッティングには基本的な作法がいくつかあります。しかし、それらはあくまで目安です。フィッティングとは、自分の身体にバイクを合わせることです。ですから、基本は基本として、最終的には自分の身体にしっくりくるようにロードバイクを調整し、ぜひ楽しく安全なサイクリング生活を送ってください。

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