自転車・ロードバイクの運搬が可能な運送業者まとめ
1.梱包サイズ300以下の自転車運搬が頼める運送業者
1-1.ヤマトホームコンビニエンス「らくらく家財宅急便(Dランク)」
幅・高さ・奥行きの3辺の合計が300cm以下なら、ヤマトホームコンビニエンス「らくらく家財宅急便(Dランク)」の利用が可能です。重さは100kg未満なので、自転車を運送する際には気にすることはないでしょう。ただし、バッテリー付き自転車は当該サービスでは受け付けていないので、バッテリーをあらかじめ外しておく必要があります。
「らくらく家財宅急便」の特徴は次の6つです。
①自分での梱包が不要
②自分での搬出が不要
③輸送
④届け先にて、自分たちでの搬入が不要
⑤自分たちでの開梱が不要(搬入後すぐに使用できるよう、ヤマトさんが梱包を解いて希望の場所に設置してくれる)
⑥廃材回収
「らくらく家財宅急便」は、文字通り自分では申し込むだけで、他は何もしなくても良い運送サービスです。
1-2.「らくらく家財宅急便」利用方法
「らくらく家財宅急便」は、ヤマトホームコンビニエンスのホームページから申し込むか、電話で申し込むかが選べます。荷物の量や大きさ次第では1名で伺うこともあるそうですが、基本的には連絡一本で指定の日時(日にち・時間帯)にスタッフ2名が自転車を引き取りにやってきて、梱包から搬出までしてくれます。
最短の引き取りは、当日の18時までに申し込んだ場合で翌日です。直営店に持ち込んだ場合も対応してもらえますが、お届けは最短で翌々日となります。
ただし、一部の地域では日時の指定ができない場合もあります。また、申込み当日の引取り、および当日の再配達・再集荷は原則行なっていません。
なお、支払い方法は搬出時の現金元払いのみで、荷物預かり時の現金精算しかありません。
つまり、着払い(搬入時での支払い)およびクレジットカードや電子マネーでの支払い、さらにはクロネコメンバーズカードでの支払いにも対応していないので注意しましょう(クロネコメンバーズカードでの割引もありません)。
ただし、法人契約がある場合につき、代金引換サービスは可能です。
1-3.「らくらく家財宅急便」保障等
ヤマトホームコンビニエンス社の過失による事故については、引越運送約款の定めに基づき50万円を限度として賠償してもらえます。
ただし、荷物損害の原因が自然災害や他のトラックに追突されたなど不可抗力による場合などについては、損害賠償してもらえません。こうしたことから、ヤマトホームコンビニエンス社は任意による運送保険の加入を推奨しています。
保険料は時価額1万円につき20円(伝票1枚あたりの最低保険料は50円で2万円)です。
もし5万円の価値がある自転車を「らくらく家財宅急便」で送る際、この運送保険に加入していれば保険料は100円で、仮に搬送・配送中に事故があり自転車が破損した場合には保障が受けられます。
2.梱包サイズ280以下の自転車運搬が頼める運送業者(自転車専門)
2-1.西濃運輸「カンガルー自転車イベント便/カンガルー自転車輸送便」
幅・高さ・奥行きの3辺の合計が280cm以下なら、西濃運輸の「カンガルー自転車イベント便/カンガルー自転車輸送便」の利用が可能です。ただし、重量は30kg以内という制限があり、シティサイクル(ママチャリ)や電動自転車、その他一部競技用自転車などはサービス対象外となります。
「カンガルー自転車イベント便/カンガルー自転車輸送便」の特徴は次の3つです。
①自宅への集荷、宿泊先へのお届けや復路の集荷、西濃運輸の視点や営業所の持ち込み等にも対応
②キャッシュレス(クレジットカードの利用が可能)
③輪行箱はレンタルまたは購入が可能
「カンガルー自転車イベント便/カンガルー自転車輸送便」は、復路の集荷や輪行箱のレンタルなどにも対応していて、自転車イベントの際にも利用しやすい自転車輸送サービスです。
2-2.「カンガルー自転車イベント便/カンガルー自転車輸送便」利用方法
「カンガルー自転車イベント便/カンガルー自転車輸送便」では、梱包は自分で行う必要があります。そのため、まずは輪行箱を手配しなければなりません。しかし、輪行箱は西濃運輸からレンタル、あるいは購入が可能です。
レンタルなら、料金は送料および消費税込で2,900円。
利用可能地域は、
関東では、新潟県・栃木県・茨城県・群馬県・千葉県・埼玉県・東京都・神奈川県・山梨県
中部では、石川県・富山県・福井県・長野県・岐阜県・愛知県・三重県・静岡県
近畿では、滋賀県・京都府・大阪府・奈良県・和歌山県・兵庫県
です(回収については、自転車到着当日あるいは翌日以降の回収です)。
なお、申し込みはWEBからのみです。また、集荷日は指定が可能です。ご希望の集荷日に集荷先最寄りの営業所から自転車の引き取りにやってきます。しかし、集荷時間の指定はできません。平日(月~土)は10:00~19:00、日祝日は10:00~15:00の間で対応となりますので注意が必要です。
ちなみに、支払いについてはクレジットカード決済です。そのため、集荷やお届け時の支払いは不要です。
2-3.「カンガルー自転車イベント便/カンガルー自転車輸送便」保障等
梱包外装に明らかな損傷がみられ、西濃運輸社の過失だと西濃運輸社が判断でき、かつ、自転車が本来の機能を果たさないと判断された場合には、50万円を限度額とし自転車やその同送品の損害が賠償されます。
しかし、ベアリング・ハンドル・フォークなど各パーツの微調整など自転車の各部調整の狂い、あるいはそれらに関連する損害(調整費用や走行中の不具合など)については、いかなる理由でも賠償の対象外です。
また、西濃運輸の過失により、自転車が延着または損傷したことなどにより大会に参加できなかった場合についても、不参加に伴う参加費や旅行費、宿泊費など、自転車自体の損害以外の損害については全て賠償の対象外です。
3.梱包サイズ260以下の自転車運搬が頼める運送業者
3-1.佐川急便「飛脚ラージサイズ宅配便」
幅・高さ・奥行きの3辺の合計が260cm以下なら、佐川急便の「飛脚ラージサイズ宅配便」が利用できます。ただし、重量は50kgまでの制限があります。
数年前までは、200サイズや220サイズ、240サイズなどの設定もありましたが、現在は3辺合計が160cmを超える自転車はすべてラージサイズに属します。
一方で、「飛脚ラージサイズ宅配便」はサービス料金別途不要にて”飛脚即日配達便”の利用が可能です。”飛脚即日配達便”は地域限定かつ平日のみのサービスですが、午前中に預けた荷物について、都市部を中心とした特定エリアへ当日中に輸送してくれるサービスです。
3-2.「飛脚ラージサイズ宅配便」利用方法
集荷受付の締め切り時間などは営業所によって異なります。そのため、最寄りの営業にお電話することから始まります。最寄りの営業所は以下より調べることが可能です。
支払いについては、原則現金支払い、またはe-コレクトのみです。
しかし、元払いのみでなく着払いにも対応しています。
料金については
から調べることが可能ですが、自転車は運賃が2割増となります。
なお、営業所や取次店へ自転車を持ち込まれた場合は、1個につき100円減額されます(ご契約運賃での発送、運賃着払いの場合は対象外)。
3-3.「飛脚ラージサイズ宅配便」保障等
「飛脚ラージサイズ宅配便」の損害賠償の限度額は30万円です。しかし、佐川急便は自社webサイトにて輸送中の盗難・破損などによる貨物の損害を補償する任意の運送保険「オールリスク条件」を紹介しています。
この保険は佐川急便社が三井住友海上火災保険株式会社の保険代理店として販売する保険で、輸送中の損害を補償する運送保険です。先述の通り、事故発生の際には、佐川急便が運送契約の範囲内で賠償義務を負います。しかし、台風による高潮のため物流施設が冠水したなどの天災や、一方的な追突により荷物が大破したなど不可抗力の場合などについては、運送約款上賠償範囲外となるケースがあります。そして、そもそも賠償責任としての責任限度額は1個30万円です。
そこで用意されているのが、この「オールリスク条件」という任意の運送保険です。
この保険に加入しておけば、万が一事故が発生しても、それも佐川急便が無過失の場合や責任限度額を超える場合でも、設定された保険金額の範囲内で補償を受けることができます(保険金が支払われる主な損害は、輸送中の偶然・外来の事故によって発生した荷物の盗難・損失・破損・汚損・水濡れや火災による損害など)。
保険料は送り状に記入した保険金額1万円につき10円。
最低保険料は送り状1つあたり50円です。
4.梱包サイズ260以下の自転車運搬が頼める運送業者(自転車専門)
4-1.株式会社シクロエクスプレス「シクロエクスプレス」
幅・高さ・奥行きの3辺の合計が260cm以下の自転車なら、重量制限は特になく、株式会社シクロエクスプレスが運営する自転車輸送取次ぎサービス「シクロエクスプレス」の利用が可能です。
「シクロエクスプレス」最大の特徴は、自転車専門輸送サービスであることです。ロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイクなどタイヤが外せるスポーツ自転車が対象です。電動自転車やママチャリも3辺合計が260cm以内の箱に収まれば対象ですが、電動自転車やママチャリは一般的には260のサイズには収まらないので対象外と考えた方がよいでしょう。
「シクロエクスプレス」はロードレースや自転車の大会、自転車イベント、個人旅行の利用にとても便利で、出張や帰省にも使い勝手がよいと評判です。また、往復での申し込みがお得ですが、3ヶ月までの利用であれば往復での申し込みが可能です。そして、往路の到着場所と復路の集荷場所が異なっても対応してもらえます。
なお、自転車を輸送する際の梱包材料をお持ちでなくても、「シクロエクスプレス」なら自転車専用の配送キットを手配してくれます。最短で申し込み翌日に配送キットが発送され、梱包材が手元にあるなら最短で申し込み翌日に預かりが可能、さらに関東から関西へ輸送したい場合には最短で集荷の翌日に配達が可能といった対応の早さも特徴です。
さらに、多くのロードバイクなどの自転車輸送サービスは、日にちの指定はできても時間指定まではできないことが多いのですが、「シクロエクスプレス」なら2時間単位で時間指定が可能です。
4-2.「シクロエクスプレス」利用方法
「シクロエクスプレス」の申し込みはホームページから行います。そこで用意されたフォーマット画面に必要事項を入力し、料金を支払います。支払いはクレジットカード決済・コンビニ決済・銀行振込の利用が可能です。
入金が確認されると、翌日には配送キット(専用ダンボール)が発送されます。ダンボールが到着したら自転車を自分で梱包します。ちなみに、配送キットにはエアバックも同梱されていますので、高価な自転車でも安心です。
輪行箱をお持ちの方は、配送キットを断ることができます。この場合は、3辺合計が260cm以内のダンボールに梱包することが輸送してもられる条件となります。輪行袋は輸送対象外です。また、クッション素材付のセミハードケース「OS-500」、「シーコンエアロコンフォート プラス」、「シーコンエアロコンフォート トライアスロン」も輸送対象外となりますので注意しましょう。
集荷には指定日時に指定場所まで来てくれます。ほとんどの地域では、全国ネットの大手運送会社である佐川急便が伺います。
4-3.「シクロエクスプレス」保障等
輸送事故があった場合は、佐川急便の賠償責任が適用されるので、限度額は荷物1個につき30万円です。もちろん佐川急便の免責事項に該当するものに関しては保険の適応範囲外となりますし、やりとり自体もシクロエクスプレスではなく佐川急便と行います。
2016年3月までは任意の輸送保険の取り扱いがありましたが、今現在(2018年8月現在)は任意保険の取り扱いはありません。
5.梱包サイズ250以下の自転車運搬が頼める運送業者
5-1.ヤマトホームコンビニエンス「らくらく家財宅急便(Cランク)」
幅・高さ・奥行きの3辺の合計が250cm以下なら、ヤマトホームコンビニエンス「らくらく家財宅急便(Cランク)」の利用が可能です。重さ制限はDランク同様100kg未満なので、自転車を運送する際には気にすることはないでしょう。また、バッテリー付き自転車は当該サービスでは受け付けていないので、自転車の大きさに関係なくバッテリーはあらかじめ外しておく必要があります。
「らくらく家財宅急便(Cランク)」の特徴は、「らくらく家財宅急便(Dランク)」と同じです。自分での梱包も開梱も不要な運送サービスです。
5-2.「らくらく家財宅急便」利用方法
「らくらく家財宅急便(Cランク)」では、Dランクと同様、ヤマトホームコンビニエンスのホームページから申し込む、あるいは電話で申し込みます。後者なら、電話一本で集荷に来てくれます。
また、引き取りや支払い方法もDランクと全く同じです。
最短の引き取りは、当日の18時までに申し込んだ場合で翌日。
最短のお届けは、荷物を集荷した場合はその翌日、直営店に持ち込んだ場合は翌々日です。
支払いは現金元払いのみです。
着払いおよびクレジットカードや電子マネーでの支払い、さらにはクロネコメンバーズカードでの支払いにも対応していません。また、クロネコメンバーズカードでの割引もありません。
5-3.「らくらく家財宅急便」保障等
ヤマトホームコンビニエンス社の過失による事故については、Dランク同様、引越運送約款の定めに基づき50万円を限度として賠償してもらえます。また、損害賠償対象外もDランクと同様で、荷物損害の原因が自然災害や他のトラックに追突されたなど不可抗力による場合などについては損害賠償してもらえません。
任意保険についても同じです。
ヤマトホームコンビニエンスと朝日火災会場保険との間で締結されている運送保険契約に任意で加入できます。そして保険料についても変わりはなく、時価額1万円につき20円で、伝票1枚あたりの最低保険料は50円で2万円です。
余談ですが、普通に計算すると、時価額1万円につき20円ですから、最低保険料が50円なら2万5千円の保障になります。しかし、5千円は切り捨てられるとのことです。ですから、最低保険料は時価額2万円で保険料50円、2万円以降は時価額1万円につき20円です。3万円なら保険料は60円、4万円なら80円です。
6.梱包サイズ240以下の自転車運搬が頼める運送業者(自転車専門)
6-1.コーワ株式会社「もっと遠くへ!」
幅・高さ・奥行きの3辺の合計が240cm以下かつ重量が20kg以内なら、コーワ株式会社「もっと遠くへ!」の利用が可能です。ただし、コーワ株式会社の輪行箱「BTB」ユーザーに限定されます。BTBはBicycle transport serviceの略で、ダンボール製の輪行箱です。これ以外の輪行箱や輪行バック等のソフトケース、梱包なしでの取り扱いは受け付けていないので注意が必要です。
BTBにはいくつかの種類があり、折りたたみ用輪行箱(ロードバイク用)3,200円から折りたためる樹脂製の輪行箱PREMIUM52,600円までと、用途によって選択が可能です。
6-2.「もっと遠くへ!」利用方法
「もっと遠くへ!」の利用はBTB輪行箱ユーザーに限定されます。そのため、まずはBTB購入が必要です。申し込みは原則ホームページからのみです。
BTBユーザーになったら、同じくホームページ内のカート(買い物かご)に「自転車輸送サービス」を入れて決済し、自動返信メールの中にある「集配の詳細日程」というリンク用URLをクリックすれば、申し込みページにて手続きを完了させることができます。
6-3.「もっと遠くへ!」保障等
運送保険は運送会社規定の最大30万円です。
7.梱包サイズ203以下の自転車運搬が頼める運送業者(自転車専門)
7-1.ヤマト運輸「サイクリングヤマト便」
幅・高さ・奥行きの3辺の合計が203cm以下かつ重量が30kg以内なら、ヤマト運輸「サイクリングヤマト便」の利用が可能です。通常、ヤマト運輸へ自転車配送を依頼すると「らくらく家財宅急便」の料金が適用されますが、「サイクリングヤマト便」ならヤマト便60kg相当のお得な料金(概ね70%引き)での配送が可能です。
ただし、利用にはCJ+会員への登録が必要です。
CJ+会員とは、サイクリングヤマト便や保険の充実を目指した会員制度です。 CJは「CyclingJapan」の略称で、このCJに、サイクリングヤマト便や保険など様々なサービスをプラスした会員制度がCJ+会員です。
7-2.「サイクリングヤマト便」利用方法
「サイクリングヤマト便」はCJ+会員への登録が前提です。したがって、会員でない方は会員登録から始める必要があります。会員登録はホームページからのみ行うことができます。
会員登録が完了したら、まずはマイページよりサイクリングヤマト便チケットを購入し、ヤマト便伝票に必要事項を記入。そして、マイページの画面にある通りヤマト便伝票に記載したものと同じ内容を入力し、サイクリングヤマト便チケットを発行して自転車を梱包し、本人立ち会いのもとヤマト運輸営業所に預けます。
7-3.「サイクリングヤマト便」保障等
「サイクリングヤマト便」では、CJ+会員のプランによって保障内容が異なります。プランは、ベーシック・エコノミー・スタンダード・プレミアムの4つが用意されています。
ベーシックの会費は2,700円です。
全てのプランのベースとなる会員資格です。保険は必要ないけどサイクリングヤマト便などの共通サービスの利用が目的の方に適しています。
エコノミーはCJ+会費2,700円に追加保険が年間3,000円かかります。
個人賠償の限度額は2億円で、交通事故被害全般が補償されます。
スタンダードはCJ+会費2,700円に追加保険が年間5,000円かかります。
個人賠償2億円に加え、交通事故被害全般、および旅行中の遭難事故や犯罪被害、自身の怪我についても補償されます。
プレミアムはCJ+会費2,700円に追加保険が年間9,200円かかります。
個人賠償2億円に加え、交通事故を含む日常生活全般(ただし就業中は対象外)の事故、および旅行中の遭難事故や犯罪被害に関しても手厚い補償が受けられます。